家族やペットとの死別・離婚などの喪失体験で大切にして欲しいこと

今回はユーチューブ動画から

グリーフケア】家族やペットとの死別・離婚などの喪失体験で大切にして欲しいことを、引用します。

引用ここから
あっこ先生です。今日もご視聴ありがとうございます。
今日は喪失体験についてお話をさせていただけたらと思います。
私たちが生きている中で、この喪失体験に出会わない人はまずいらっしゃいませんよね。おじいちゃま、おばあちゃまであったり、お父さんお母さんであったり、大切な
可愛がっていたペットを亡くされる方もいらっしゃるかもしれません。
そして離婚を選択される方、親御さんが離婚をされて、その悲しみを抱いている方も
いらっしゃるかもしれません。それが大人であっても子供であっても、そういうふうな
ことに出会った時に、私たちがどんな心持ちでいたらいいのかなっていうことを、今日はお話しさせて頂きたいと思います。

 

30年ちょっと保育の仕事をさせていただいていると、この喪失体験、喪失経験を抱いたお子さんたちに出会うことは何度かありました。お母さんを病気で亡くされた子もいましたし、お父さんを自死、自殺で亡くされたお子さんとも出会いました。それからご両親がご離婚されてっていうお子さんも出会いました。大人であっても子供であっても、その喪失体験を抱いているのに無理をして、頑張っていてその泣いてはいけない早く忘れなきゃとか、しっかりしなければという風に気持ちに蓋をしてしまったり、押さえつけようと頑張ってしまえばしまうほど、心が重くなったり、怒りっぽくなったり、投げやりになったり、人との関わりが辛くなるという状態になりやすいと思います。無理をして頑張っていたからと言って、悲しい気持ちや辛い気持ちが消えてなくなる訳ではないからです。


ちなみに子供たちが死を理解できる年齢は、個人差があるのかもしれませんけれども、
7歳から9歳ぐらいじゃないかなって言われています。それをどう伝えよう、お子さんにそんな
ことを伝えてしまったらすごくショック受けるんじゃないかなって、親御さんたちが
心配されて、お母さんはどうしていなくなっちゃったの、お父さんはどうしていなくなっちゃったのって聞かれた時に、星になったんだよとか、お空に行ったんだよとか、ちょっと今遠いところに行っているんだっていう風に、答える大人の方達いらっしゃるんじゃないかなと思う。あまりそれはお薦めできません。なぜかと言うと、子どもたちは分からないなりにも、解ろうっていう思いがここにはあるし、その子供たちにそう言ったことを伝えてしまうと、子供たちは不安や戸惑いを抱きながら生きていかなければならない時が多いからです。


私が出会ったお子さんたちもそうでした。まだ小学校1年生ぐらいだったり、3年生
ぐらいだったり、幼児さんであるお子さんもそうでしたけれども、今言っても説明してもわからないんだろうって、恐らく思われたんだと思うんですよね。そしてショックを受けさせたくないと思われたんだと思うんですけど、お母さんは病院にいるんだっておっしゃられて説明をされた方もいます。しお母さんちょっと遠いところにいるんだっていうご説明をされていた親御さんも、いらっしゃいました。

 

でもそのお子さんたちはなんだかわからないけれども、お母さんが居ない、いつになったら帰ってきてくれるんだろうっていうことに対して、ものすごく期待をするし、そこに向けて自分がちゃんとしよう、頑張ろうって、無理をしてしまったりという姿も見てきました。ご離婚であってもそうですし、死別された場合でも、お子さんにはきちんと
本当のことを伝えてあげるっていうのは、とっても大事になるんじゃないかなと思います。


それはとても勇気のいることでもあるんですけれども、ちゃんと伝えてあげるっていう事で、お子さんは、ゆっくりゆっくり時間をかけながら理解をしていけるんじゃないかなと思いますし、それをお話しされる親御さんたちの心の中にも、気持ちの整理をするための覚悟みたいなものができるんじゃないかなと思うんです。すごくつらい作業ですけれどね。ちゃんと本当のこと、正しいことを伝えてあげてほしいなって思います。


その時に気をつけてほしいなと思うのが、本当のことを伝えるんですけれども、特にご
離婚の場合はそうかな、決してお相手のことを悪く言ってしまったり、こんなにひどい人だったんだよ、だから仕方がなかったんだみたいな言い方はしないであげてほしい
です。お母さんお父さんの気持ちの中には、言いたいこと解ってほしいこといっぱい
あるんだと思うんですけれども、でも、今はそれはお子さんにそのまま伝えないであげ
てほしいです。大人になるにつれて解るようになってきた時に、それはお子
さんの中で自然に感じ取り理解することができるようになるからです。


お母さんお父さんがそれを言えば言うほど、かえってその残されたお子さんとの関係性に支障が出てくるんじゃないかなと、そして非難してしまったり悪く言ってしまったり
すると、お子さんたち本当の思いを親御さんに伝えることができなくなってしまうん
ですよね。そうするとずーっとおそらく苦しい気持ちを抱き続けながら大人になら
なくては、ご離婚があったとしても、死別であったとしても、きっとそれぞれの思いの中にはもっとこんな風にしてあげれば良かった、私がそうしなかったからいけなかったんだ。もっと優しくしてあげればよかった、もっといい子でいればよかった、色んな思い、ご自身を責める思いが湧いてくるんだと思います。


大人であっても子供であっても同じです。その時にとても大事になるのが、とことん泣くということ涙を流すということは悪ではありません。むしろ、そういう喪失体験をした時にはすごく大事になって、涙を流すことで辛さや、苦しみや、悲しさや怒りを少しずつですけれども洗い流してくれる作用があります。そして次に大事になるのが信頼できる人に話すということ、信頼できる人に話し寄り添ってもらうということ共感してもらうということはすごく大事になります。特に離婚されている場合、お子さんは、お母さんお父さんに話しづらい気持ちもたくさん抱いています。ですので、お母さんから見た信頼がおける人にお子さんが話すようにセッティングしてあげるということも大事になってくるんじゃないかな。

 

とことん泣く、その我慢しないで泣くっていうことを許してあげることで、少しずつその思いみたいなものが変わってくると思います。その時に大事になるのが、楽しかったこと、良かったこと、何か心に残してくれたことを話をするっていうことも、とても大事になります。手紙を書くのもとっても有効です。自分の思いを紙に綴ることで自分の思いを見ることができすよね。それを感じることができるんだと思います。それも
悲しみを癒すためにはとっても有効になります。お子さんの場合でしたらまだ文字が
書けないのであれば、たくさん絵を書かせてあげるということもとても大事です。

 

お子さんの絵は心のお話です。こう書いた方がいいんじゃないの、なんて口を出さずに、黙って見守ってあげながらたくさん、たくさん何枚でも書かせてあげるといいんじゃないかと思います。声にならない言葉、言葉にならない言葉を、そこにたくさん表現してくれるはずです。そうやって悲しみが癒えてくると、思い出す頻度が少なくなったり、泣く回数が減ってきたりということが出てくると思うんです。

 

その時に真面目で優しい人ほど、そんな自分じゃダメなんじゃないか、そんな自分はすごく残酷で冷たいんじゃないかって思われたりするんじゃないかなと思うんですけれども、それでいいんですよ、悲しみが少しずつ癒えてきて日常が戻ってくると、思い出す頻度が少なくなったり、むしろ思い出すという行為をしなくても、常にここにいる、常に胸の中にいてくれるという状態を認識できるようになるんじゃないか。大きくぽっかり空いたその人生の隙間みたいなものに、冷たい風が吹いたり悲しい雨が降ったりするように、感じることたくさんあると思うんです。でも先ほど私がお話ししたように、その泣くことを我慢しない、話すことを躊躇しないということをちゃんと許して、続けていってあげるとそのぽっかり空いた大きな穴には必ず何かが生まれてきます。


それが大切で、可愛がってあげていたペットなのであれば、保護犬や保護猫に興味を示す方もいらっしゃいます。それが大切なご家族なのであれば、私が向き合わせていただいてた方は、お母さんはとっても料理が上手だったからと言って、彼女も毎日丁寧にご飯を作っていました。そのご飯を作ることを通じてきっと彼女はお母さんが良かったこと、お母さんが残してくれたことを思い出し、受け継ごうって思ったんだと思うんですよね。そして、彼女はそのおいしいごはんをいつか子供食堂などで、そのスキルその技術を役立てたいって話してくれたこともありました。

 

すごく素敵なことですよね、そのぽっかり空いてしまった大きな穴の中に、必ず何かが芽生えてきます。それを、適切にしてあげてほしいんですよね。で、その芽生えてきたものは、大切な人や、大切な家族、大切なペットが残してくれた大事なものだと思うんです。大人であっても、子供であっても、上手く涙が流せない時ってあると思います。それがショックな出来事であったり我慢してしまったり、あまりのショックに心がそれを感じないようにさせてしまうことも時にはあります。そういった時に有効になるのが絵本です。


私カウンセリングの中でも絵本を活用させていただいているんですけれども、そっと静かに寄り添ってくれる絵本もとても有効になります。いくつか紹介していきますね、こちらは「4光年の僕」という本です。この絵本は、お母さんを亡くされてシングルファザーとして、お子さん、残されたお子さん二人を一生懸命育てているお父さんの様子が描かれた絵本です。ちょっとね、関西弁で書かれている絵本なのでより感情が伝わりやすい本なんじゃないかな。

 

そしてこちら「雲の上の針」という絵本。こちらはお子さんを亡くしたお母さんの様子、そしてお空に旅立っていったお子さん目線で見た、お母さんの様子が双方優しく綴られた絵本です。そして、こちらこの「ほろづき」という絵本はおばあちゃんを亡くした孫の視点から書かれた絵本です。おばあちゃんとの思い出を、美しい景色と共に描いた絵本になります。そしてこちら「忘れられない贈り物」こちらは、このアナグマさん、年老いたアナグマさんが旅立ってしまった後に残された動物たちが、それをどう受け止め、どう生かして行くのかっていう様子が、優しく作られた絵本です。


そしてこちら、こちらはね、以前私のYouTubeの中でもご紹介させていただいたんですけれども、「悲しみのゴリラ」という絵本。こちらは、この主人公の男の子とお父さんが出てくるんですけれども、お母さんを亡くされ、その時に大きなゴリラが少年と向き合って寄り添ってくれるというお話です。おそらくね、このゴリラは、きっとこの男の子の心のつぶやきなんだと思うんですけれども、すごく優しく寄り添ってくれる対話が綴られています。


最後にもう一度、悲しい気持ち、辛い気持ち、苦しい気持ち、怒りに似たような感情、
決して抑え込まないでくださいということ。そして、それを安心安全な場で、とことん共有してもらうということを大事にしてください。それを共有できる人がちょっと見つからないっていうのであれば、先ほどお話したように手紙を書く思いを綴ってみるということもとても大事です。そして一人になった時に涙を抑えないっていうこと大事にしていただけたらなと思います。

引用ここまで

 

ここからは、運営者の感想です。如何でしたか?子供を残しての離婚経験のある私には、ちょっと胸の詰まる内容でもありました。皆様はどう感じられましたか。

グリーアドバイスのサイトでは、今回のユーチューブ動画へのリンクを貼っています。お立ちより下さい。